株式会社堀場製作所 | 京都学生祭典

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株式会社堀場製作所

(1)貴社について簡単なご紹介をお願いします。

 堀場製作所は、戦後まもなく創業者の堀場雅夫が堀場無線研究所として創業した会社です。京都市南区に本社があり、様々なものを「はかる」ものさしである、分析計測機器の開発・生産・販売・サービスを手掛けている会社です。いわゆるB to B 企業のため、学生の皆さんが直接製品に触れる機会はあまりありませんが、実は皆さんの安心・安全・健康の裏側に我々の製品が必ずあり豊かな生活を支えています。具体的には、カーボンニュートラルや水質改善などに貢献する「エネルギー・環境」、快適な情報産業に貢献する「マテリアル・半導体」、人の健康に貢献する「バイオ・ヘルスケア」といった、人々の生活に欠かせない3つの分野に多くの製品を提供しています。

(2)近年注目されているSDGs に関して、貴社はどのような取り組みをされていますか。

 当社は、事業そのものがSDGsのゴール達成に重要な役割を担っている会社だと言えます。
例えば当社は、自動車の排ガスの測定装置で約80%のグローバルシェアがあるので、世界の自動車産業において脱炭素や人体に有害な物質の削減など、地球環境の改善に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
エネルギーにおいては、火力発電所に多数の分析機器を提供しているほか、燃料電池など水素エネルギーの活用や蓄電池材料の開発など、エネルギーを「つくる」「つかう」「ためる」の全てのプロセスの改善に当社の製品が使われています。情報通信機器に不可欠の半導体産業においては高品質な半導体製造を支え、病院やクリニックではメディカル用計測機器で人の健康を守っています。これらのいずれもグローバルに展開しており、世界の持続可能な社会づくりに貢献できる会社であることに誇りを感じています。
 いわゆるダイバーシティにおいては、「ステンドグラスプロジェクト」というユニークな活動に取り組んでいます。教会などにあるステンドグラスの一つひとつのガラスは色も形も違い、それ単体で完璧な欠片ということはありません。しかし、それらが集まれば非常に素晴らしい荘厳なステンドグラスになります。当社も、一人ひとり違った個性が集まって素晴らしい素敵な会社にしたいという思いでダイバーシティのプロジェクトに「ステンドグラス」の名前を付けています。
 当社は、グローバルで約8,200名いる従業員のうち日本人は3分の1しかおらず、国内の拠点でも外国籍の社員が働いているのは当たり前のことです。よって、女性活躍推進だけでなく、国籍や宗教などを含めた広い意味でのダイバーシティの推進に積極的に取り組んでいます。

(3)私たちは、今年のテーマ「ふれてみぃひん?京文化」をもとに京文化を広めようと日々活動しております。京都の企業として力を入れていることは何ですか。また、貴社が大切にしている独自の文化はございますか。

 技術を追求し、「ほんまもん」をめざし、「人まね」をせず「オンリーワン」をめざすことをモットーにしています。京都の料亭でカウンター越しに出てくる料理のような、手作りで一品一品、お客様が欲しいと思っておられるものを、亭主の「おもい」とともに届けるような製品開発をめざしています。

(4)第19回京都学生祭典のキーワードは「地域共創」です。貴社が地域に向けて現在行っている取り組みや今後行いたい活動はございますか。また、地域との繋がりを感じるときはどのような時ですか。

 当社本社最寄り駅であるJR西大路駅に関わる「西大路駅周辺を美しくする会」の活動です。近隣住民の皆さん、近隣企業、行政の三者が、住みやすい地域環境づくりのため、それぞれの立場で協力しながら、清掃活動や駐輪場の整備、それらの啓蒙活動等、様々な活動を協力しながら進めています。

(5)京都の大学生に向けてメッセージをお願いいたします。

 海外の方々と話をすると、「日本はどんな国ですか」「京都ってどんなところですか」と必ず聞かれます。皆さんは、日本の歴史の宝庫である京都にいて京都の大学で学んでいるわけですから、「日本というのはこういう歴史があってこういう国です」と、きちんと話せる人になってほしいと思います。
 加えて、自分で判断する能力とボーダレスにコミュニケーションする能力を身に着けてもらいたいと思います。マスコミやネットなどから情報を収集することは必要ですが、それに流されず、自身のいろんな経験や身に着けた知識から何が正しいのか取捨選択し、自分で判断する能力を身に着けることは非常に重要です。また、言うまでもなく社会は益々ボーダレスへ向かうので、やはり英語など語学力は欠かせません。語学を勉強と捉えず多様な人とコミュニケーションする能力と捉えて高めてほしいと感じます。
 是非皆さん頑張ってください。

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